【京都府向日市】旧上田家住宅でアートギャラリー展 この地は、中山修一先生が発見した桓武天皇の内裏跡でした!
向日市鶏冠井町にある旧家、国登録有形文化財の「旧上田家住宅」で、向日市制施行50周年を記念して、「アートギャラリー展」を開催していると聞いて、2022年9月28日に鑑賞に訪れました。8月19日から11月3日まで、5人の作家によるリレー展示が行われています。
この日は、向日市出身で、大阪や京都で個展を開催してきた山田千尋さんの作品が披露されていました。痛さや、重さ、かゆさなどの感覚が伝わってくるような、体のいびつな部分に焦点を当てたユニークな油画作品です。10月1日まで。10月6日からは、昭和美術会展の京都市長賞他にも輝いた、向日市在住の岡島美鈴さんの作品が展示されます。
実は訪問してみて驚いたのは、この旧家は、史跡長岡宮内裏内郭築地回廊跡の上に位置することです。史跡長岡宮跡案内員の濱野高行さんに詳細を伺うことができました。
かつて、たった10年間の幻の都と言われ、その実在さえ疑問視されていた長岡宮が、実は平安京と変わらぬほどの規模だったことが証明されたのは、1955年に現在の阪急西向日駅の北側で、長岡京の人で京都大学を卒業後、高校の先生をしていた中山修一さんが朝堂院南門を発掘したことに始まりました。
その後、発掘が続けられ、この住宅跡地に桓武天皇の内裏があったことが証明されました。長岡京が、向日市、長岡京市、大山崎町、京都市西京区、南区、伏見区にまたがる地域に存在した大きな都だったことが分かったのです。
旧上田家住宅は、2021年11月に貸室やギャラリーとしても、市民の憩いの場として利用できるように整備され今日に至っています。
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